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BOOK 33

先日、本棚近辺を整理しておりましたらこのような漫画を見つけました↓









CIMG1026_convert_20121215035716.jpg

難題に挑まれた方々のドキュメント、いうなれば「プロジェクトX」の漫画版、といった

ところでしょうか。

僕はこのシリーズが好きでほとんどの作品を買い集めていましたが、特にこの物語には

感動いたしました。

盲導犬のお話です。







昭和23年、この物語の主人公である塩屋賢一さん(27)は≪犬の訓練士≫という、当時では

斬新な仕事を始められ生計をたてております。

飼い主にかわって(座れ)(伏せ)(来い)等の基本動作を教え込む、といったものなのですが、

当時は誰もが食うや食わずの時代です。 

そのようなご時勢に犬を飼える余裕があるのは一部の金持ちに限られます。

自身の仕事はそのような成金連中に満足感を与えているだけの空しいものかもしれない、と

塩屋さんは葛藤されます。




ある日の事、塩屋さんはとある誌面で盲導犬という存在を知ります。

昭和20年代、先ほども申しましたとおり誰もが貧しく、戦争での負傷や栄養失調などで

目の不自由な方が大勢おられた時代です。

一部の金持ちの見栄を満たすだけではなく、以前から

『たくさんの人の役に立つ仕事がしたい!』と考えていた塩屋さんは

日本では初の盲導犬育成という仕事に挑みます。





塩屋さんは手始めに、ご自身の愛犬アスター(シェパード)で試されます。

アスターは生粋の犬好きである塩屋さんが数年前に全財産をはたいて買った犬で、

シェパードの訓練競技で日本一になったほどの優れた犬なのです。

そんな利口なアスターなら立派な盲導犬になるであろうと考えた塩谷さんは自らに

目隠しをされアスターと町にくり出します。

が、当然そう簡単にはいきません、塩屋さんは全身傷だらけになります。

正しい盲導犬の育成法を知るために盲導犬に関する海外の書籍を辞書を片手に調べ

上げるのですが育成法などはどこにも書かれておらず、塩谷さんは独自の工夫と方法

でもって日本初の盲導犬第一号を育てる決心をされるのです。






そんな暗中模索のある日、塩屋さんは知人から河相さんという目の不自由な方を

紹介されます。

河相さんも≪盲導犬≫という存在をご存じで、今まで何度も各方面にご自身の愛犬である

シェパードのチャンピイを盲導犬に、と依頼してまわったのですが、そのたびに

『そんなものは無理』と断わられ続けたそうです。

塩屋さんはチャンピイを預かり、本格的な盲導犬育成を開始するのです。






前述の座れ、伏せなどの基本訓練に加え、意図的に作った障害物だらけのコースを

飼い主と共に歩行する誘導訓練、そして現在では珍しい事ではありませんが、人間との

絆をさらに深めるためにと室内で犬と生活をする、という当時では考えられないような

方法まで塩屋さんは試されます。

長期にわたる訓練の末、こうしてチャンピイは盲導犬として世に送り出せるまでに

成長するのです。






僕は簡単に書き綴ってしまいましたが、これには指導する人間、訓練犬ともに相当な努力と

忍耐が必要なはずです。

現在と違って当時はデコボコ道だらけだったでしょうし、車の通行マナーも野蛮なもの

だったことでしょう。

作中でも描かれておりましたが、犬には通れる高さでも人間では頭をぶつけてしまう看板

等が街には多く点在するのです。

盲導犬は主人を守る為にそのような地面、頭上の障害物直前で立ち止まらなくては

ならないのです。






盲導犬となったチャンピイを河相さんの元へ帰してから数ヵ月後、塩屋さんは

最後のテストを行うために河相さんとチャンピイの住む地へと向かいます。

最後のテスト、皆様はどのようなモノを想像されますでしょうか。

≪人工的に作り上げた超難度コースでのタイムトライアル≫ こう考えられたかたも

おられるかと思います。 僕はそう思いました。

違います、素通りです。

つまりはこうです、仕事中の盲導犬は主人に服従が絶対条件なのです。

つまり、一年間文字通り寝食を共にしてきた塩屋さんを見て注意をそがれるようでは盲導犬

失格なのです。

これは難しそうです。 これなら先ほど申しました難度コースのほうがはるかに

簡単そうです。

バカにする訳ではありませんが、懐かしい顔にむかって一目散に駆け出すほうが犬らしい

行動のような気がします。

事前に聞き出していた河相さんとチャンピイの散歩コースで待ち伏せる塩屋さんに対して

チャンピイはどの様な振る舞いを見せるのでしょうか?








20121215014829.jpg
素通りです。 盲導犬として立派に育ったチャンピイに喜ぶ反面、その表情から何かしら

塩屋さんに思うところがあるようです。 しかし続きます。








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犬や猫と生活をしている方からよく聞かされる事なのですが、時として人間の感情や

言葉を理解しているとしか思えない、といったようなしぐさや行動をとる時があるのだそう

ですね。

ならばその逆で人間が犬や猫の感情を理解できても不思議ではありません。

このとき塩屋さんが感じられた事は絶対に間違っていないと僕は確信しております。






以前雑誌で読んだ記事なのですが、とある大道芸人さんが今まで誰も思いつかなかった

ようなとんでもない技のアイデアが浮かんだそうです。

アイデア段階のその技を実現する為に来る日も来る日も猛練習したらしいのですが

一度も成功しません。

(はたして人間に出来るのか…?) その内こう思うようになったそうです。

すでに存在する技術ならば、それを真似して試行錯誤すれば良いのですが、≪前人未到≫

ですとそうはいきません。 徐々に初期の決意が薄れて当然かと思います。

冒頭で例としてあげた「プロジェクトX」もそうですが、この日本初の盲導犬第一号を

育成された塩屋さんに共通するのは決してあきらめないという事です。

よく聞く言葉ですよね、『決してあきらめない』

その言葉を聞くだびに僕は≪天才の謙遜≫と思ってしまうようなヤツだったのですが、

何度も何度もこの様な物語にふれていると、前人未到の偉業を成し遂げる条件とは単純に

本当にシンプルにただそれだけなのかもしれないと思えてきます。

いや、きっとそうなのでしょう。   僕がお酒の飲み方を教わった先輩も口癖のように

『勝つまでやめへんかったら負けへんねん』と申しておりました。

いきなり言葉の迫力がカクンと落ちてしまいましたが、同じような意味合いの事を言って

いたのでしょう。

12月も中旬、いやがおうにも1年の総括を迫られる時期となりました。

僕にも毎日精進している事柄がありますので日々成長、日々前進をモットーとして

おりますが365日を通して負けた日のほうが圧倒的に多いです。

いや、胸を張って『勝った!』と言える日があったのかさえアヤシイものです。

僕も理想を実現する為にも先人にならって、たとえ失敗だらけの日々を過ごそうとも決して

あきらめない信念だけは持ち続けなくてはなりません。




(28日に今年最後の更新をさせて頂きます)
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BOOK 32

ご無沙汰しておりました。

すっかり間隔が空いてしまいましたが、これからは通常のペースで更新できると思いますので

今後とも宜しくお願いしますm(_ _)m 

と、いうワケでまずはBOOKレビューです↓











黄金を抱いて翔べ (新潮文庫)黄金を抱いて翔べ (新潮文庫)
(1994/01)
高村 薫

商品詳細を見る


高村薫さんの「黄金を抱いて翔べ」です。 以前にこの高村薫ファンである方へのブログに

『≪黄金を抱いて跳べ≫買いましたよ!』とコメントを送らせていただいた事が

あるのですが、≪跳べ≫ではなく≪翔べ≫ですよ、とご指摘を受けました。

あの時はたいへん失礼致しました、心よりお詫び申し上げますゴメリンコ。







この「黄金を抱いて翔べ」は高村薫さんのデビュー作なのだそうです。

僕にとって「李歐」についで2冊目となる高村作品なのですが、その「李歐」の時と同じく、恐らくは

著者とは無縁であっただろう職種や設備に対する細かな描写には並々ならぬモノを感じます。

いったいどれ程の取材をされているのでしょうか、それらはあまりに細かく、時にはかなりの行数を

費やされる事がありますので読者からは≪賛否両論≫といった所のようであります。

さて、ストーリーですが銀行の地下金庫からの金塊強奪です。

本文でも記されていましたが現金ではなく金塊、というのが何ともロマンですね。

強奪にたずさわるメンバーは6人、プロ(?)の窃盗団ではなく運送業、倉庫作業員といった、ごく

普通のサラリーマンなのです。

そしてそれぞれが物欲にまみれたカネの亡者という訳ではありません。

『やれるか否か!?』 もちろんお金も目当てだと思いますが、金融機関の防御システム

に対する挑戦、といった感じでしょうか。

現実ではまずあり得ないこの様な動機も小説ならではのロマンですね。

舞台は大阪、中之島近辺。 中之島といえば僕としても思い出のある場所です(K先生との)。

以前に撮った写真がいくつかパソコンに保存してありましたのでご覧下さい↓







高速
右は阪神高速。 マルビルが見える高速道路らしからぬトンデモS字カーブを抜けた所です。



701.jpg
僕がK先生と飲み別れて明け方に目覚めたベンチです。 

いくつかと申しましたが2枚しかありませんでした。 期待させてスミマセン。

死んでお詫びします。

作中のクライマックスではこの近辺がシッチャカメッチャカの大騒ぎになります。

その≪挑戦≫があまりに巨大ゆえ、金塊強奪という本懐に至るまでに主人公達はいくつかの犯罪を

冒す事になるのですが、いわゆるそのサブストーリーの時点でもう充分にスリリングなのです。

肝心の金塊強奪シーンは本全体の1割に満たないのですが、決して短くは感じません。

とある冒険家が仰っていたそうなのですが、冒険をしている最中よりも、その冒険を計画、準備して

いる時が一番楽しいのだそうです。

コレよく分かります。 何事も大成するには計画、準備ですね。

余談ですが僕はこの「黄金を抱いて翔べ」を某古本屋で100円で購入しました。

よい時代になったものです。

BOOK 31

彼らの流儀 (新潮文庫)彼らの流儀 (新潮文庫)
(1996/03)
沢木 耕太郎

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20代のはじめにイキナリ『本を読もう』という衝動にかられ、書店で手にしたのが

沢木耕太郎氏の「チェーンスモーキング」でした。

同氏の事も知らなければ本の内容も知らずに、ただタイトルの響きだけで購入した訳ですが、

何気に選んだこの一冊は僕に≪読書の面白さ≫そして『文章を書いてみたい』

思わせてくれた運命の本なのでございます。

何事も≪初めに手にするモノ≫って大切ですね。

本日の「彼らの流儀」も前述の「チェーンスモーキング」と同じくエッセイ集なのですが

数あるストーリーの中で一番印象に残っているお話を1つご紹介したいと思います。









著者である沢木氏がアメリカでの仕事を終えた後、ニューヨーク在住の日本人探偵ハッシーと

おち合います。

ニューヨークの危険地帯をハッシーの車で周って見るというかねてからの約束があったそうなの

ですが、ある地点にさしかかった所でハッシーは『昔ここに道場があったんだ』

きり出します。

とある事情でアメリカで足止めを強いられたハッシーは日本で身につけた空手でもって生計を

立てます。

英語力の乏しい彼は孤立する訳ですが、その孤独を紛らわしたいという理由だけで美術系の

学校に通うことを思いつきます。 要は≪友達探し≫ですね。

その学校でハッシーは学生がデッサンをする為のヌードモデルと知り合います。

彼女はデッサンモデルの最中に突然ぶっ倒れて学生が驚いて駆け寄るとヒョイと起き上がり

ケタケタ笑い出す、といった様な奇行が目立つ女性だったそうですが、ささいな事でハッシーと

親しくなり、いつしか一緒にコーヒーを飲みに行くまでの間柄になったそうです。

モデルの日給で歌と踊りのレッスンを受けているという彼女はハッシーにいつも

『いつの日か私はレコードを出して映画に出演する』という夢を語って

いたそうです。

やがて彼女はモデルを辞めて学校にも来なくなったのですが、その後ハッシーはトンデモナイ

所で彼女と再会します。 街中ではありません、テレビです。

彼女はテレビで「ライク・ア・バージン」を歌う存在になっていたそうです。






『それホントの話?』と沢木氏が問いますがハッシーはハンドルを握ったままの姿勢で

『本当だよ』とサラリと言ってのけます。

別に珍しくもない、という態度です。 

≪アメリカンドリーム≫なる言葉がありますが、アメリカでは実際にその様な

≪底辺から頂点へ≫というドリームが普通に存在する事を沢木氏は

ハッシーのアッサリしたリアクションから実感します。

沢木氏とハッシーが乗った車の横を通り過ぎたホームレス風の女性がブロンドの髪だったが為に

助手席の沢木氏は

『あの女性も明日はマドンナになるかも知れないんだね』という様な

意味合いを告げるとハッシーは驚愕の言葉を口にして章を締めくくります↓










『昔の彼女にはどこにもブロンドの毛なんてなかったよ』

あらヤダ!!  ドリームですね。








≪ハッシー≫の本名は橋本茂男さんというそうです。

≪ハシモトだからハッシー≫なんと安直と思われるかも知れません。

もちろんその意味もある様ですが、真の由来は≪ハッシュ≫から来ているようです。  日本では

相手に静寂を求める際に『シーッ!』とやりますが、アチラでは『ハッシュッ!』

やるそうです。

≪静かに何かをやり遂げる男≫ 『アイツが静かにしている時は気をつけろ』

ニューヨーク市警察の警官だった時に仲間からつけられたアダ名との事です。









さて、仮にこの僕がハッシーと同じ経験をしていたとしたらどうでしょう?

ハッシュ性のカケラもない蛇井青年ならきっと千歩、万歩譲っても≪ほほえみ≫とは

言いがたいニヤケ面で『あんなぁ~、マドンナってなぁ~』とやってしまう事は

間違いありません。

『訊かれたら答える』のが男です。 自分からペラペラ喋ってはイケマセン。

どなたか僕に何か訊いて下さい。 ≪カマキリの卵と間違えて犬のウ〇コを虫カゴに入れた話≫

とかをお話させて頂きます。

BOOK30

李歐 (講談社文庫)李歐 (講談社文庫)
(1999/02/08)
高村 薫

商品詳細を見る

山崎豊子さん、住井すえさん、サガンさんと、僕が今まで読んだ女性作家はこの

お三方のみと極めて少ないのですが、この「李歐」を書かれた高村薫さんでもって四例目と

なります。

高村薫という作家の名前は作品を読む前から存じておりましたが、≪薫≫という名は男でもまれに

存在する事からまさか女性とは考えもしませんでした。

そしてそれはこの「李歐」を読み進むにつれ『コレ本当に女性作家か?』と、ますます

驚きが増したのです。

差別的表現になるやも知れませんが、女性の書く文章にしては力強すぎるのです。

物語の中心人物である吉田一彰が幼少期の頃から関わりをもつ≪守山工場≫の作業風景

などは感服しました。

守山工場は金属加工業なのですが、僕が似たような仕事に携わっているせいか、その見事な

までの描写は金属業独特の防錆油の匂いまでが伝わってくる程です。

そして何より強調したいのは作品を通じて感じる≪音≫ これに尽きます。

僕が読んで『良い!』と感じる作品には例外なくこの≪音≫がいつも聞こえるのです。

もちろんダイレクトに「ガッタンゴットン」と書かれているワケではありません。

以前にも少々触れましたが、小説において僕が初めて≪音≫を感じたのは中学生の頃に読んだ

松山善三さんの「厚田村」という物語です。







北海道極寒の地であるニシン漁が盛んな村を中心とした物語なのですが、作詩家の

なかにし礼さんの自伝や、同氏の手がけられた「♪石狩挽歌」をご存知の方は

一昔前のこの「ニシン漁」というモノがどの様な感じかはご理解頂けると思います。

ニシンというヤツは来ない時は全く来ずに村人たちは利益を得れず餓死寸前なのですが、

イザそのニシンが来たとなるとバカが付く程浜に押し寄せる為に昼夜を問わず村は天地を引っくり

返したような大騒ぎです。

コチラとしてもニシンが来るのを心待ちにして読んでいますので、その時の村人達のお祭り騒ぎと

きたら圧巻でした。

文章を通じて漁にたずさわる者達の疲労感を打ち消す程の歓喜が伝わってきた程です。

少々横道に反れましたが、この「李歐」にも全篇を通じて≪音≫を感じました。






タイトルの「李歐」ですが、これは中国人青年の名前です。

正しくは「名前の1つ」と表現しなくてはならないかもしれません。

この青年、ある時は一介の殺し屋、ある時は武装勢力のリーダー、そしてまたある時は西側をも

脅かす程にアジア経済を左右するまでの投資家です。

青年と申しました通り若く、そして恐ろしいまでの魅力を兼ね揃えております。

作中にはその容姿が所々に形容されているのですが、僕の文章力では神と悪魔が同時に

乗り移ったようなその李歐の魅力を正確にお伝えする事は残念ながら出来ません。

ここはビジュアルで表したいと思います。李歐です↓












riou.jpg
(limeさん了承済)

僕にこの「李歐」を読む機会を与えてくださった小説ブログ「DOOR」

limeさんが描かれた李歐のイメージです。

本当にこんな感じです。 ミもフタもない言い方になりますが読めば分かります。

すでにこの小説をご存知の方にはどのように映るか知りませんが、少なくとも僕にはこの姿で

李歐は現れました。

これからこの作品を読もうと思われている方はこのイメージを頭におかれて読まれますと

より一層作品に没頭できるはずです。

けど一応は読後のレビュー記事ですのでビジュアルばかりに頼らず、僕なりにこの李歐の魅力が

巧みに表現されていると思った箇所をご紹介したいと思います。







主人公である2人、吉田一彰と李歐が守山工場で再会した場面です。

李歐が一彰を確認するやいなや、ろくな挨拶を交わす事もなく一彰の顎を無造作に掴み、

ジーパンのポケットから取り出した口紅を一彰の唇に塗るのです。

「男が男に」です。 何故かその行為が終わるまで一彰は微動だにしません。

口紅を塗り終えた李歐は一彰を吟味するのですが、自分が思った程の効果が得られなかった

のか深く溜め息をつくのです。

勝手にやっておきながら勝手に自己解決です。 しかも男に口紅、一彰をまるでマネキンか

何かの様に扱うという無礼な行為です。

現実でこの様な振る舞いを無条件に受け入れてしまうには2つのケースがあると思います。

1つは相手が暴力を背景とした高圧的な態度の場合、もう1つは相手が有無を言わさぬ

圧倒的存在の場合です。

このシーンは間違いなく後者です。

作中で李歐は2度ほど自分への裏切り行為をした者に残虐な刑を執行するのですが、それを

サラリとやってのける李歐には僕も圧倒されました。





さて、レビューですのである程度はストーリーをご紹介しなければならないのですが…、

…何を書けばよいのでしょう…?  大まかに言えば一彰が李歐と交わした

≪約束を果たす≫というストーリーなのです。

そしてコレは書いてよいのか?大丈夫か…?、いや、書かせて下さい!
(たしかlimeさんも同作か他の作品で同じ様な葛藤をされていた気が…)

終盤の『ヘイ……!』 『やぁ』です。

まさにココ!です。

文庫本としては少々厚めのサイズなのですが、この≪2言≫の為に≪今まで≫があったと

言っても過言ではありません。 








一彰と李歐が約束を交わし別れてから数年、一彰の気がかりをよそに各国のオモテ、ウラの

組織を手玉に取る李歐の痛快さもこの作品の魅力の1つです。

しかし全然レビューになっていませんね(^-^;) まぁ、とにかく興味のある方はご一読下さい。

『つまらなかった』とは言わさない自信があります。

この「李歐」の表紙には桜が表されています。 そしてlimeさんのイラストにも桜が描かれて

おります。 

僕は読み終えるまでただのピンク色の表紙という認識でした(≧▽≦)

この≪桜≫というのもこの作品には重要な部分です。

桜の季節になる度に僕はこの作品を思い出す事となるでしょう。







最後にもう一つ印象に残った箇所、守山工場での≪おでんパーティー≫のシーンです。

一彰は咲子を連れ出し、宴会の席から離れた人目につかぬ所で咲子を抱き寄せます。

『カズさん、乱暴やわ……』

ドキドキしました!( ●≧艸≦)
(スミマセン、最後の最後でやってしまいました…)

BOOK29

※本日のBOOKレビューは大変危険です。
  『俺(私)なんてどうなったってええねん。』という方のみ先へお進み下さい。










2001+5~星野之宣スペース・ファンタジア作品集 (アクションコミックス)2001+5~星野之宣スペース・ファンタジア作品集 (アクションコミックス)
(2006/01/28)
星野 之宣

商品詳細を見る

3度目の登場、星野之宣氏の作品集「2001+5」の中から『アーサー・ワールド』

ご紹介します。



遥か昔、突如として現れた侵略者の宇宙船B。
CIMG0732_convert_20110124084248.jpg

その対面からは別の白い宇宙船Aが直進してきます。
CIMG0731_convert_20110124084324.jpg

この白い宇宙船は侵略船Bへ向けてイキナリの急加速!死を覚悟しての体当たり攻撃です。

そして侵略船Bも自分達の死と引き換えに、Aが飛び立ってきたであろう惑星に膨大な

エネルギーのビームを発射、ここまでがこの物語のプロローグです。








西暦2271年、宇宙船「A」「B」2機の残骸は火星―木星間小惑星帯で発見されます。

小惑星に突き刺さる2機、年代測定しますとA、Bがこの様な状態になったのは、なんと

12000年前! 白い宇宙船Aは強固な素材で作られているそうですので原型を

留めていますが、黒い宇宙船BはAの体当たり攻撃を受けていますので真っ二つになっており、

内部の調査が進んでおります。 全長500mの機内にはメカがギッシリ。 居住スペースの

ようなものは確認されない事から無人船だった可能性もあります。

調査員達はBから通信機であろう設備を引っぱり出し、よせばいいのにケーブルを繋いで

電源ON!設備に予想以上の負荷がかかったので慌てて電源を切りますが…
CIMG0735_convert_20110124084410.jpg
どこぞの何者から返信が来るのです。







地球では先ほどの『返答が来たんだ…』のオッサンの娘(総合物理学者)による

宇宙船Bの分析が進んでおります。

体当たり攻撃をしたAはセラミックと合金の合成物質で出来ている事が分かっていますが、この

破壊されたBも謎の超硬金属材で仕上げられているそうです。

このテのストーリーではよく登場する≪謎の素材≫というヤツです。

「天空の城ラピュタ」でもムスカ大佐がロボットに対し

『コイツが金属なのか粘土なのか、それさえも分からないんだ』

仰っていましたね。

僕はその様な議論に出くわすと黙ってられない性分ですので、バカにされると分かっていつつも、

『アホか自分ら、硬かったら鉄やし軟らかかったら粘土に

決まってるやんけ』
と言ってしまう事でしょう。

そして僕の意見は思いっきり無視されて議論は進んでいく事と思います。

娘の分析は続きます。 宇宙船全体が巨大な粒子加速器、つまり≪ビーム砲≫です。 

そしてその分析が正しいものだとすれば、
CIMG0737_convert_20110124084447.jpg
事態を重くみたオッサンは地球首脳による緊急会議を開きます。






寿命に達した大型恒星が大爆発を起こすのは1つの銀河で100年に1度くらいの頻度らしい

です。

ところが最近、別の銀河ではその10倍の頻度で超新星爆発が起きているとの事。何故か?

オッサンは至ります『何者かが人為的に恒星を爆発させてその星系を
消滅させているとしか考えられない』


犯人は【B】に決まってます。 変なカタチやし黒色やし(←偏見)
CIMG0745_convert_20110124084734.jpg

重苦しい雰囲気を娘が一掃します。
CIMG0748_convert_20110124084835.jpg

この≪タカ派論≫が採用され、娘は唯一その【B】に対抗できるであろう≪エクスカリバー≫と

名付けられた【A】に搭乗する事となります。









A改めエクスカリバーは搭乗員曰く、艦内の居心地や操縦性になんら違和感を覚えない

そうです。

12000年前のユーザーもきっと地球人に近い生命体だったものと思われます。

そしてエクスカリバーを試運転中に≪恒星アリエティス≫が新星爆発!地球型植民星の人口

4千人が全滅、エクスカリバーのモニターにはBの姿↓

CIMG0742_convert_20110124084600.jpg

12000年前と同じ宇宙船で登場。 なんかこういうの怖いですね。

当然追いかけますが、Bはトンデモ速度で逃走。

CIMG0744_convert_20110124084645.jpg

≪タキオン化航法≫なんですって。 宇宙船全体をタキオンに変換して光の数十倍の速度で

逃げたんですって。 理論上可能なんですって。

エクスカリバーにはその様な航法は不可能です。 ワープ航法は出来ますが、相手がドコに

移動したのか分からなければワープの意味がありません。

タキオン化航法は出来ませんが、調査の結果、エクスカリバーに搭載されているコンピューターは

タキオンコンピューターである事が分かっています。

このコンピューターを駆使すれば敵の逃げた所にワープで先回りして待ち伏せする事も

可能だそうです。

タキオンコンピューターとは??







光速に達しない物質界の粒子は全て現在から未来に流れるんですって。

しかし光速の世界では時間がゼロになるんですって。

そして超光速粒子(タキオン)の世界では時間が逆行するんですって。

ゼロ?逆行??

?????

僕では分かりやすく説明する事が出来ません。 詳しくお知りになりたい方はこの後コメントを

寄せて頂けるであろうlimeさんのコメントをご覧下さい。

limeさんヨロシク!(≧▽≦) 

まぁ、とにかくそのタキオンを情報系に使えば未来からの情報を受け取れるそうなのです。

それはさておきBには明確な敵意がある事がハッキリしました。

エクスカリバーはBの消え去った方向に進路を向け…












未完です。

もう一度言います未完です。

出版社のとある事情で未完です。

しかしBは一体何者だったのでしょう? 

Bが無人船だったとしても、それを操るヤツがいるはずです。

ベタでも構いませんので、どなたか僕を納得させて下さい。
プロフィール

蛇井

Author:蛇井
1971年生誕の♂

【尊敬する著名人】
中島みゆき
ヴァンダレイ・シウバ

【愛用ギター】
Ibanez RG7EXFX2 chair仕様

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