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古流妹道外伝 序章17

僕自身とても驚いたのですが、なんと「古流妹道外伝」の続きを待っておられる方が

いらっしゃいました! (僕は完全に忘れていました)

当ブログ開設以来、一番最初にコメントを寄せて頂き、僕のブログライフに希望を与えて

くださった方なんです。

今はご多忙な為になかなかコチラに来ていただけないようですが、いつの日か目に留めて

もらえれば幸いです。






慌てて蛇井は6階の窓から覗き込むように視線を降ろすと、本部前の幹線道路に

日本にある全てのAV会社のロゴマークが全面にペイントされた日産プレジデントが

蛇井のいる本部前で、けたたましいブレーキ音を上げながら、まるでディズニーアニメのように

くの字≫に車体を折り曲げて急停車した。 

かくも車とはこのような動きが出来るのか、いや、感心している場合ではない、奴らである!

この≪決して関わってはいけない≫車はMMPPの隊員達に違いない!!

自分達以外の組織を一方的に敵視し、問答無用に殺戮を繰り返す連中である。

蛇井は額を窓に押し付け、固く目を閉じ覚悟を決めた。

 



いや、非道な彼等とはいえ≪人間≫である。

MMPPに都合の良い条件を提示し、100%降伏に徹すれば彼らとて無駄な殺生はすまい、

(話し合えば分かる事だ…) 蛇井はわずかな希望を抱いた。 

が、越中フンドシに紺のニーソックス、タータンチェックのマフラーを捲きスキンヘッドの額に

≪ノーパン喫茶≫のタトゥーが記されたMMPPの隊員数名が奇声を発しながら下車してきたのを

見た時、蛇井の希望は粉々に砕け散った。 話し合いが通じる相手ではない。 

中には横モヒカンでミニスカ・ウエディングドレスを着た、ブルーのカラーコンタクトを

装着している中年男性も数人いる。

(確実に殺される!!) 

蛇井は、すがるように大佐へと視線を移した。 少々不本意ではあるが、ここはもう大佐の

人間ばなれした知恵でもってこの窮地を切り抜ける以外に道は無い!




しかし大佐は≪リュックを背負ってモトクロスバイクにまたがりジェットヘルを被る≫という

どこからどうみても≪10時頃おきて朝昼兼用の食事をとった後、通学する≫大学生に変装して

いたのだ!

なんという見事な変貌…、いや、こちらも感心している場合ではない、もうこの大佐はアテに

出来ない。 

蛇井は本部ビルで唯一非常口がある秘書室へと駆け出した。





秘書室のドアを蹴破ると、そこにはもう彼女はいなかった。

室内には主のいなくなったノートPCが机上に放置されている。

ムシの居所が悪かったのだろう、モニターをのぞくと、彼女はまた某質問サイトに 

【4歳の娘と電車に乗っていた時の事です。
座席で娘が土足でトランポリンごっこをしていると、向かいに座っていた中年女性が「まず母親であるアナタが注意しなければいけませんよ」と怒鳴ってきたんです! すかさず私が「コレはあんたの電車なのッ!?」と言い返すと、自分が正しくないと分かったのか女性は黙っていました。
今こういう善人ヅラする人ってほんッと多いですよね!】


という悪質な釣り質問を投稿しようとしていた。

蛇井は自分におかれた窮地を忘れて『…これマジちゃうか…?』と呟いた。

PCのファンが止まり、西日を受けた室内には秒針が響いていた。


(つづく)






支持者がつく小説とは思えないのですが…。

無いとは思いますが、皆様からのリクエストがあればまた書かせて頂きます。
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古流妹道外伝 序章16

『組織である以上、何よりも優先されるのは≪統率≫なのだよ』

思わず蛇井は大佐へと歩み寄る足を止めた。 

恐るべくはこの大佐。すでに大佐は蛇井の意図を把握していたのである。

前述の通りモム・トレロ大佐は人類史が始まってから今までに発刊された書籍を全て読破し、各国の

有名大学を首席で卒業する程の恐るべき頭脳を持つ男である。

そんな≪今だ世間では解明されていない超難問である数学の回答からAV女優の生年月日まで≫

インプットされている驚愕の頭脳を持ってすれば、蛇井の「仲間を救いたい」という、ある意味単純な

行動パターンなど読み取られて当然だったのかも知れない。





大佐は一度も蛇井を見ることなく窓の外に視線を落としていた。

「…しかし、統率という意味からで…」

蛇井が言い終わる事を待つ事無く、大佐は振り返り、微笑を蛇井に向けた。

大佐は「他には?」という問いと退室を無言で促がしたのである。

蛇井より10歳以上も若くまだ20代前半であるにも関わらず、西洋とも東洋ともとれる顔立ちから

時折みせるこの無言の圧力と相対するたびに、蛇井はまるで虎の檻に放り込まれたかの様な威圧感に

いつも包まれたのである。





「大変ですッ!店長ッ!」

先程の秘書が血相を変えて大佐室に飛び込んで来た。

ここには店長などいない。 よほど慌てているのであろう、彼女の狼狽ぶりは左右の手に握られた

でんでん太鼓とマリア像を見ても充分に理解出来る。

「MMPPの連中がこの本部に向かっているそうですッ!」

「なッ!?」

蛇井は驚愕した。






≪MMPP≫正式名称 『水着でも見せパンでもパンチラはパンチラ』 

隊員数こそ5名と小規模だが、彼らは2次元、3次元を問わず、オールジャンルの≪エロ道≫を極めた

スペシャリストなのだ。

身体能力の全てをそのエロに注ぎ込む彼らの行動は走る事と叫ぶ事とドツキ回す事だけである。

彼らに≪話し合い≫など通用しない。 

彼らにハナシが通用しない事は、MMPP隊員全員の額に彫られたタトゥーの文字が≪ノーパン喫茶≫

である事からも充分うかがえる。

MMPPはフィギュアスケートのソレですら≪パンチラ≫と認定するという、国際基準を無視した恐るべき

哲学でもって他組織を一方的に敵視する問答無用の財団法人なのである。

一刻も早くこの場を立ち去らねば…!

普段は冷静沈着な蛇井もよほど狼狽したのであろう、彼の両の手にはホッケと金剛力士像が

握られていた。





つづく。





久々にやってみました『古流妹道外伝』

連載開始から1年近く経つにも関わらず、まだ≪序章≫ですからね。

≪小説界のサグラダ・ファミリア教会≫と言っても過言ではありませんね。

このままでは連載期間も「グイン・サーガ」と肩を並べそうです。

  


さて、次回の蛇井の命運は!? そして主人公である山松宏美の現在は!?  お察しの通り、

何も考えてません(´ー`)y-~~ 

プラチナの布  序章14

作戦司令室へ入ると、ガラス板とアルミの支柱だけで組まれた簡素なデスクで、大佐の

私設秘書である女性が、素早い手つきでノートパソコンのキーボードを叩いていた。

大佐は奥の部屋にいるらしく、このコンクリートに包まれた無機質な空間には、彼女のリズミカルな

ブラインドタッチの音だけが響いている。

彼女の名前はエルレーナ・タケダ・スティングレイ。日本と北欧とのハーフである。

いつも細めのスタイリッシュな眼鏡と、胸元の大きく開いた濃紺のスーツを着用し、長めのブロンドを

後ろで清楚にまとめる彼女のルックスはハリウッド女優さながらだが、なぜかすべての隊員からは

【トンカツ大臣】と呼ばれていた。

彼女は自分のルックスを少々ハナにかけている所もあり、気難しい一面を持っていた。少しでも気に

入らない事があれば、某質問サイトに ≪隣の保育園がお昼寝の時間に私がスリップノットを全開で

聴いていただけで、園長さんが『もう少し音を小さくして頂けないでしょうか?』と怒鳴り込んで来たん

ですッ!これっておかしくないですかッ!?≫ 等の悪質な質問を投稿するのだ。

蛇井は声を掛けるでもなく、彼女を観察する様に眺めていた。

やがて、蛇井に気付いた彼女はキーボードの手を止め、眉と口元だけで笑みを作り、無言で

『何か?』と訊ねた。

『先日のペンペン君の制裁に対して大佐の考…』

蛇井が最後まで話し終えるのを待つ事なく彼女は、デスクの上の内線電話を持ち上げた。

『北半球最強のフニャ○ン野郎がコチラに。』

彼女は口も悪い。  

『どうぞ。』 

奥へと通された蛇井は、彼女が操作していたパソコンのモニターに目をやった。

彼女の打つ文字は相変わらず【j・ウ」:アエイg」@ウイア:mpymペ;taocwt:uiosup[]w8rx。dj】

である。

つまり、打てないのだ。 つまり何時間も、ただ【カタカタ】とやっているだけなのだ。

ニャンコ博士の製造する、コクピットの意味のない液晶モニターといい、この秘書といい、ここの組織の

連中はイメージ先行型のルックス派が多すぎるのだ。

やり切れぬ思いに包まれた蛇井は、静かに大佐のいる部屋のドアを開けた。






つづく。

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ジャンル : 小説・文学

プラチナの布  序章13

『ンお?蛇井やん?どこ行くん?』

蛇井は大佐の所へと向かう道中、自動販売機から紙コップのコーヒーを取り出そうとしているニャンコ

博士に呼び止められた。

『大佐…』  蛇井は足早に歩きながら、博士を見る事無しに、愛想なく伝えた。

『な~~ン!大佐けェ~!』

ニャンコ博士のキャラがブレている訳ではない、博士はガムを噛んでいるのだ。

なぜだか知らないが、ニャンコ博士はガムを噛むと、急にイキリだすのだ。

ペンペン君と同じく、このニャンコ博士も蛇井は好きな男の一人だったが、この【いきりモード】の

ニャンコ博士だけは好きになれなかった。

完全に無視をする形で先を急ぐ蛇井の後ろを、体長90センチの博士が紙コップを持ってチョコマカと

ついて回った。

『ちょ、アレやで!なぁ、大佐のおる場所かわったんやで! ここ真っ直ぐガァ~~て行くやん?

ナァ、聞いてるゥ?』

ガムを噛んでいる時の博士の喋り方はバカ度全開である。

蛇井は構わず歩き続けた。

『な、アレ知ってる?ナァ?AV観とったら絶ッ対カラス鳴いてるやろ?あれ、オレ分かってん!あれ何

でか知ってる?』

一瞬、蛇井は歩みを停めそうになったが、それを遮断する様にエレベーターのドアを閉めた。






つづく。

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プラチナの布  序章12

ペンペン君のいる医務室には、彼がamazonで購入した冬服セーラーが、戦国武将のヨロイカブトの

様に置かれていた。

自らに制裁を加えた者達へのアテツケとも取れるその行為が、寡黙でありながらもペンペン君の強い

意志を思わせる。

そんなペンペン君を、蛇井は組織の中では一番信用していた。

以前、ペンペン君の引っ越しを手伝った際、彼の押入れから 【お兄ちゃんとナメナメ】

【はじめてのチ○ポッポ】等のラベルが貼られたビデオテープを発見した時は、しばらく一定の距離を

置いていた時期もあったが、いつも屈託のない笑顔を浮かべるペンペン君を、蛇井は本気で嫌う事は

無かったのである。

『大佐だよ…』

本部前の国道を走る大型車両が短くクラクションを鳴らした。

『…大佐の命令でドツキ回されたんだ……』

再び窓外の深緑がざわつき、白いカーテンと冬服セーラーが風を知らせた。

『大佐か…』

蛇井は息を呑んだ。 トレ・モムロ大佐、宗教法人LNP(ラクロスを 生パンで プレーさせる会)の

実質No1の男である。 彼はまだ20代前半でありながら、人類史が始まってから現代に至るまでに

出版された書籍を全て読破し、恐ろしい事にその全てを記憶しているという、驚愕の頭脳を持つ男で 

ある。

大佐は、その恐るべき頭脳でもって、どれだけ不利な状況に追いやられても、部隊の作戦を成功へと

導くのだ。  

各国の有名大学も全て主席で卒業する程の大佐だが、なぜか不思議な事に【エレベーターの落下

事故に遭遇したら、エレベーターが地面に激突する瞬間にジャンプしたら助かる】という持論を誰の前

でも曲げなかった。

あの冷酷な大佐なら、やりかねないだろう。 ヘタをすればペンペン君は組織から追放されるかもしれ

ない。 もしそうなれば今年で51歳になるペンペン君の再就職は厳しいのモノになるだろう。

蛇井はペンペン君に短く別れを告げた後、大佐の深意をたしかめるべく医務室を出た。






つづく。

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プロフィール

蛇井

Author:蛇井
1971年生誕の♂

【尊敬する著名人】
中島みゆき
ヴァンダレイ・シウバ

【愛用ギター】
Ibanez RG7EXFX2 chair仕様

※リンクフリーです。
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